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子宮口の高さ(腟の長さ)と月経カップの関係とは?カップ選びに重要なこと

子宮口とは子宮の入り口のことで、小さいドーナツ型をしています。生理がくると子宮内の経血は子宮頸部、そして子宮口を通り、腟内に装着された月経カップで受け止められます。

子宮口が腟の入り口からどれくらいの位置にあるかを知ることは、月経カップを使う上でとても役に立つ情報です。この記事では、なぜどれが大事な情報なのかについてご紹介します。

 

子宮口とは?

女性の生殖器のしくみ

子宮は体の中にある臓器ですが、子宮の入り口である子宮口は指で触れ、その位置や質感を確認することができます。

やり方は、手をきれいに洗って、人差し指を腟に入れるだけです。ゆっくりと指を入れていって、指の先端が子宮口にあたったとき、指がどれくらい入ったかで子宮口の位置を調べることができます。

腟に指を入れたことがない人は少し不安かもしれませんが、自分の体の仕組みを知ることはとても大切なことです。清潔な指でゆっくりとやれば大丈夫です。詳しい手順をみていきましょう。

 

子宮口の高さ(腟の長さ)の測り方

子宮口の高さを測るには、人差し指を腟に挿入します。

① 手を洗い、清潔にします。腟を傷つける原因になるので、爪が長い場合には切った方が安全です。

② 人差し指を、子宮口に届くまでゆっくりと腟に挿入していきます。指を水で濡らしておくと滑りがよくなります。

5〜10㎝ほど挿入すると子宮口に届きます。息を吐きながらリラックスして挿入していきましょう。緊張したり気分が悪くなったりした場合、無理をせずにいったんやめて、また体調のいいときにチャレンジすることをおすすめします。

③ 指先がドーナツ型の開口部に触れ、それ以上奥に指が進まないところにきたら、そこが子宮口です。

③ 止まったところの指の位置の目視か親指で押さえておいて確認し、指を抜いてどこまで入ったかをメジャーや定規などで測って確認しましょう。

 

【子宮口の高さの目安】

・6cmくらい、または指の第2関節以上入る:「子宮口の位置が高め」

・5cmくらい、指の第2関節くらいで子宮口に届く:「子宮口の位置はふつう」

・5cm未満くらい、指の第2関節まで入らない:「子宮口の位置が低め」

正確に測るためには、生理の初日と最終日に測ります。短いほうの数字が、あなたの子宮頸部の位置です。

指で測らなくても、月経カップを使うことで子宮口の位置を感じる人もいます。月経カップを挿入したときに、奥で壁にぶつかるような感じがあったり、奥まで入れてもステムが腟口から出てしまったりする場合は、子宮口が低めのため、カップの口が子宮口に当たっている可能性が高いです。

 

子宮口の位置と月経カップの関係

子宮口の位置と月経カップのとどまる位置の関係は、上の図のように示すことができます。それぞれのカップの下部と腟口との位置関係に注目してください。

子宮口の位置(腟の長さ)と月経カップの関係

【子宮口の位置が低い人】

子宮口が低いことは体の個人差であり、異常なことではありません。加齢や出産経験によって子宮口が低くなることもよくあることです。

子宮口が低い人が月経カップを使用すると、カップの全体がしっかり隠れるまで入らず、大陰唇からはみ出るように感じるかもしれません。そのため、腟口やその周辺に刺激を感じることがあります。

【 子宮口の位置が高い人】

子宮口の位置が約6cm(指の第2関節くらい)以上の場合、子宮口の位置が高めです。カップが腟の奥まで入りやすいため、最初は取り出しにくいと感じることもあります。その場合には、リラックスして何回かいきむと、カップがゆっくりと降りてきて、指にステムが触れるようになります。

朝起きて取り出そうと思ったら、寝ている間にカップが奥のほうへ移動して、指が届かないことがあるかもしれません。でも安心してください。カップは指のすぐ先にあります。子宮の中に入ったり、カップが迷子になったりすることはないので、心配しないでくださいね。

【子宮口の位置がふつうの人】

腟口から子宮口までの距離が平均的、つまり5cm前後(指の第2関節くらい)の人です。適切なサイズのカップを選べば、腟口の違和感やカップの取り出しにくさを感じることはあまりないでしょう。

 

ディーバカップは腟の中の定位置にとどまり、腟壁で固定されます。子宮口の位置が平均かそれ以上の高さにある人であれば、腟口からはみ出ることなく、腟に快適にカップが収まるスペースがあるはずです。

ステムが腟の入り口を刺激して痛い、かゆい、気になるなどの感覚がある場合は、ステムを短くカットして使うこともできます。カップ本体の底に穴が開いたり、カップが取り出しにくくなることを避けるため、5mmくらい残してカットするようにしましょう。

 

子宮後屈と月経カップ

子宮周辺の構造に個人差があることはよくあることです。子宮後屈もそのひとつです。

子宮後屈とは、子宮が骨盤の前方ではなく後方に傾いている状態のことです。ほとんどの場合、子宮が傾いても症状はなく、治療の必要もないとされます。人によっては、骨盤のあたりに膨満感や圧迫感を感じることがありますが、通常、痛みを伴うものではありません。

しかし、子宮が傾いていると、人によっては月経カップや月経ディスクが挿入しにくいということもあります。

 

自分の体の状態を知り、自分に合うアイテムを選ぶことは、生活の質をアップすることにつながります。月経カップをきっかけに、みなさんが自分の体とよりよい関係が築けることを願っています。